びーらぶプログラムとは
「びーらぶ(beloved)」とは、暴力をうけた子どもたちや女性たちに「あなたたちは、社会から愛されている大切な存在です」というメッセージを届けたいと願ってつけられたものです。
このプログラムは心理療法やカウンセリングではなく、暴力についての情報提供とそれについての対処スキルなどを学ぶ心理教育プログラムです。
暴力のある家庭で育った子どもたちは深く傷つき、暴力の影響が心配されます。
また、暴力被害を受けた女性たちは、母親として子どもたちの心の回復を願い、どうしたらいいかと悩むことも多いものです。
びーらぶプログラムは、被害女性と子どもの視点を大切にしながら、社会に流通している「(理想の)女性像」や「(理想の)母親像」あるいは「(理想の)家庭像」にとらわれることなく、その人独自の生き方を肯定し、「当事者には力がある」というエンパワメントの考え方に基づき、実施されています。
内容は母親向けと子ども向けのプログラムがあり、毎回同じテーマについて同時並行的に学ぶことにより、さらに効果が高まります。
暴力をうけた子どもたちや女性たちが「自分自身が大切な人であること」「暴力を振るわれていい人はいないこと」に気付き、「本来の自分自身の力や素晴らしさ」を取り戻していくこと、コミュニケーションスキルをつけ、暴力を選択しない方法を身につけることを目的にしています。
プログラムはトレーニング(研修)をうけたNPO法人女性ネットSaya-Saya認定のインストラクターが行います。
びーらぶプログラム参加要件
◇募集対象
✅ DV加害者とは離れて暮らしている女性と
その子ども
✅ 離婚が成立しているか、元には戻らないという意思がある方
※治療中またはカウンセリング中の方は医師、カウンセラーの了解をとってください。
◇子どもの対象年齢:①就学前(年中・年長学年)②小学校低学年(1・2・3年)
③小学校高学年(4・5・6年)
◇定員:1コースにつき母子8組まで(就学前コースは6組まで)
◇費用:無料(会場までの交通費はご負担下さい)
◇その他
・お子さまには事前にプログラムの概要を伝えてください。
・プログラムに参加できるお子さまはひとりです。
・ごきょうだいがいる場合は託児があります。(小学生も可)
*日程についてはこちらもご覧ください。
びーらぶプログラムは、市町村や関連機関、支援団体などの委託や依頼を受けて実施することができます。児童養護施設職員と子どもたち、または里親さんと子どもたちを対象としたプログラムも現在、実施準備中です。
ぜひ皆さんの地域でも、びーらぶプログラム実施していただけませんか?
プログラム実施を希望される場合は、こちらからお気軽にお問い合わせください。
NPO法人女性ネットsaya-sayaについて
NPO法人女性ネットSaya-Sayaは暴力被害女性とその子どもたちの支援をしている団体です。先進国で成果をあげているプログラムを先駆的に国内に取り入れ、DV被害を受けた女性とその子どもたちの心理教育プログラム「びーらぶ」を開発、内閣府主催のDV全国会議(2009年)や、全国シェルターシンポジウム分科会(2008年)等において「びーらぶ」の発表をしました。プログラムの効果は広く認められており、首都圏だけでなく全国各地で行政やNPO法人等の団体と連携して「びーらぶ」プログラムを実施しています。